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2024.05.08

介護士の年収はいくら?気になる「給料が上がる方法」を解説

介護士の年収はいくら?気になる「給料が上がる方法」を解説

これから介護の現場で働こうと検討している方が必ず知っておきたい、介護士の平均年収

資格取得後の給料も知っておけば、キャリアアップのイメージがつきやすくなります。この記事では、介護士の平均年収を厚生労働省のデータを元にご紹介します。さらに、気になる年収アップの方法についても解説するので、最後まで読んで参考にしてみてください。

介護士の平均年収の実態

厚生労働省の「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(119p)」によると、令和3年12月の介護職員の平均給与額は、常勤職員で月収300,990円、非常勤職員で196,640円でした。これに対し、令和4年9月は常勤職員で月収317,540円、非常勤職員で209,540円と、いずれも増額傾向にあります。

国として介護士増加に向けて処遇の改善を表明していることもあり、介護士の平均給与も年々増えている状況です。

  令和3年12月 令和4年9月
常勤職員 300,990円 317,540円
非常勤職員 196,640円 209,540円

また、令和4年9月の結果において、月収×12か月の年収に換算すると、常勤職員は3,810,480円、非常勤職員は2,414,480円と、雇用形態により年収の差は140万円近くあることがわかります。

介護士の雇用形態別の年収の違い

それでは雇用形態別の管理職・非管理職を比較した月収・年収を見てみましょう。   

   

月収

年収(月収×12か月)

常勤職員

月給・管理職

356,570円

4,278,840円

 

月給・管理職でない

308,070円

3,696,840円

非常勤職員

時給・管理職

176,980円

2,123,760円

 

時給・管理職でない

120,160円

1,441,920円

 

日給

154,540円

1,854,480円

※管理職:主任、リーダーなどのまとめ役の職位や訪問介護におけるサービス提供責任者

参照)厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(第96~98表)

常勤職員は全体の平均年収を上回っており、さらに管理職になると役職手当等が加算され、常勤職員の中でも年収に差があることがわかります。

また、管理職であっても、非常勤職員(契約職員やパート職員、派遣職員)との年収に大きな差があります。正規職員かつ管理職の報酬は高いといえるでしょう。

経験やスキルによる年収の違い

介護職は、徐々に経験値を増やしながら難易度の高い資格を取得していけば、業務に携われる幅も広がり、給与にも反映されます。次の表は保有資格ごとの平均月収・年収額です。

 

月収

年収(月収×12か月)

介護支援専門員

376,770円

4,521,240円

社会福祉士

350,120円

4,201,440円

介護福祉士

331,080円

3,972,960円

実務者研修

302,430円

3,629,160円

介護職員初任者研修

300,240円

3,602,880円

保有資格なし

268,680円

3,224,160円

参照)厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(第102表)

ここで、未経験からステップアップするに際して注意すべきことがあります。

これまで介護士は無資格でも働くことができましたが、2024年4月から「認知症介護基礎研修」を受講することが義務化され、無資格の人は介護業務に携わることができなくなりました。「認知症介護基礎研修」とは、認知症の方を介護するために必要な技術や基礎知識の習得を目的とした研修です。

「無資格の状態から介護士として働き始めることはできないの?」「介護士になるためのハードルが上がったように感じる」と不安に思う方もいるかもしれませんが、安心してください。

介護サービス事業者には、無資格の職員(新卒・中途問わず)に対して入職後1年以内に「認知症介護基礎研修」を受講させることが義務付けられています。受講猶予期間1年の間に確実に受講してから、介護士のキャリアをスタートさせましょう。そこから実務経験を3年積み、国家資格でもある介護福祉士を目指しましょう。

介護サービス種類による年収の違い

施設で担う介護サービスの種類によっても年収に差があるようです。次の表は事業所ごとの常勤介護従事者の平均月収と年収額を比較したものです。

 

月収

年収(月収×12か月)

介護老人保険施設(特養)

348,040円

4,176,480円

介護老人保険施設(老健)

339,040円

4,068,480円

訪問介護事業所

315,170円

3,782,040円

通所介護事業所

275,620円

3,307,440円

認知症対応型共同生活介護

(グループホーム)

291,080円

3,492,960円

参照)厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(第86表)

介護老人福祉施設など入居型施設の職員の年収は高い傾向があります。これは、介護度の高い入居者を担当する職員の業務の幅は広く、夜勤手当などもあるため、給与に反映されていることが一因といえるでしょう。

特定処遇改善加算の影響は?

2019年10月から、介護現場の労働環境や処遇を目的に、介護職員特定処遇改善加算がスタートしました。

従来は介護職員全体に対して処遇改善をしていましたが、その中でも経験や技能のある職員への処遇改善が加算されるようになったのです。勤続10年以上の介護福祉士の資格を持った職員やキャリアアップを考える介護職に対して優遇された内容になっています。

現在、事業所の特定処遇改善加算取得状況は7割以上になっており、2024年6月からは、処遇改善加算、特定処遇改善加算、ベースアップ等加算が一本化され、加算率が上がる仕組みに見直されています。

今回の見直しには、人材確保や人材の質の向上を目指している背景があります。一本化されたことで処遇改善加算の算定もしやすくなり、事業所の取得率も上がるのではないかと予想されています。

介護士年収の将来性は?

高齢者の人口が増え、介護サービスを必要とする人は増加傾向にありますが、介護職の慢性的な人手不足は深刻です。

介護士の需要は年々高まっており、国も介護職の人材確保のための施策を進めています。

年収についても、経験を積み、高い知識と技能をもってキャリアアップに励む介護士には報酬が優遇されるように見直しが進められています。介護士年収の増加は期待できるでしょう。

介護士の年収をアップさせる方法

ここからは、介護士の年収アップにつながる3つの方法をお伝えします。

夜勤専従

夜間勤務専門に働く職員を「夜勤専従」と言います。

介護老人福祉施設(特養)などの入居型の介護施設では24時間体制で、入居者の見守りが必要です。そのため夜勤帯の職員の確保は欠かせません。家庭の事情で日中の時間しか働けない職員もいるため、夜勤のできる職員は貴重な存在です。夜勤手当や時間外手当が付くため、日勤に比べると少ない勤務回数で収入アップができます。

キャリアアップ

勤務経験を積み、資格を取得すれば、施設によっては資格手当や役職手当がつく場合もあります。リーダーなどの役職につくことで収入アップを目指せます。介護福祉士や介護支援専門員など上位資格の取得も視野にいれ、キャリアアップしていきましょう。

最近の介護現場ではコンピューターやロボットなどの新しい機械が使われるようになってきています。これらの機械を使うことにより、介護士の仕事の負担も軽減され、効率的に働けるようになります。新しい機械の操作を覚えるのが、介護士のキャリアアップにもつながるかもしれません。

転職

通所介護施設よりも入居型の介護施設(特養など)の方が報酬が高い傾向があります。

現在働く施設で収入アップが期待できない場合は、転職も視野に入れてみるのも一案です。ただし、安易に転職するのではなく、今の職場でできることはないかよく検討したうえで、転職することをおすすめします。

まとめ

介護の仕事は大変な面もありますが、しっかりとキャリアを積めば年収がアップする可能性は十分にあります。介護の資格取得や転職を検討するのであれば、ぜひ専門家に相談して最善の選択ができるように支援を受けましょう。

年収アップを目指すなら、介護資格取得専門スクール「未来ケアカレッジ」、求人サイト「未来ケアワーカー」をご活用ください。専門コーディネーターがあなたの希望を丁寧にヒアリングしますので、まずは一度ご相談ください。

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