お役立ちコラム
介護職の個人目標の立て方!具体例付きでキャリア別に解説
介護職員としてスキルアップするために個人目標の設定は必須です。しかし、具体的にどんな目標を立てれば良いか悩みますよね。この記事では、介護職の個人目標の立て方について、具体例を交えながら解説します。ぜひ参考にしてみてください。
介護職で個人目標を立てるべき理由
目標を設定することは、なりたい理想の姿を定めることです。「基本的な介助スキルを身につけたい」「初任者研修資格を取得して仕事の幅を広げたい」など、具体的にめざすゴールを描くことで、目標に到達するまでに何をすれば良いのか道筋が見えてきます。
個人目標を設定しなくても日々の業務はこなせますが、周囲からの指示を待つ受け身の姿勢になりやすいです。成長スピードを加速させるためには、なりたい理想の姿を描いて個人目標を立て、それを達成すべく行動することが重要です。
介護職の個人目標を立てる3つのメリット
介護職の個人目標を立てるメリットは、以下の3つです。
- やる気がアップする
- 効率的にスキルを磨ける
- 将来なりたい姿が明確になる
やる気がアップする
目標を達成するためにやるべきことが明確になると、迷いが生じないのでブレずに行動できます。それは上司に言われて起こす行動ではなく、自分で決めたことだからこそ、主体的に動けるからです。
目標を叶えて、自己成長を感じられたときは、大きな達成感を得られます。小さな目標が達成できると自信が生まれ、新たな目標を設定できるようになり、モチベーションを維持し続けながら良い循環が生まれていきます。
効率的にスキルを磨ける
現状の課題を把握することで、いま自分がどんなスキルを磨けば良いのかがわかります。個人目標を設定しない場合は、あれこれと自分の不足したスキルを補おうと迷ってしまいがちですが、目標を掲げることで伸ばすべき部分に集中できるのです。
また、個人目標を掲げると、同時に自己分析も行うことになるので、自分の強みや弱みを把握できます。客観的に自らを見つめ、弱み部分を意識的に伸ばしたり、強み部分を活かして周囲をフォローしたりなど、自身の特性を活かしやすくなります。
キャリアプランの道筋が明確になる
個人目標は、現状を改善する短期目標と、数年先を見据えた中長期目標があります。「5年後にはケアワーカーとして活躍したい」など、具体的な目標と期限が定まれば、その期限までにどんな行動をすれば良いかが明確になります。
目標を達成するための行動として何をすべきか、一人で考えるのが難しい場合は、上司に相談しながら決めていきましょう。
介護職の個人目標を立てる5ステップ
介護職で個人目標を立てるためには、以下の5つのステップを実行しましょう。
- 課題を洗い出して目標を決める
- 目標達成するための行動を決める
- 目標達成の期限を決める
- 目標達成のために行動する
- 達成状況を評価する
【STEP1】課題を洗い出して目標を決める
まずは現状を把握します。日頃、業務を進めるうえで、苦手と感じていることや失敗したことを書き出してみましょう。
- どんな場面で壁を感じたのか?
- どんなスキルがあれば課題解決できるのか?
現状の課題をアウトプットすることで、自分の強みや弱みが把握できます。
【STEP2】目標達成するための行動を決める
解決したい課題が決まったら、なりたい理想の姿をイメージして行動目標を決めましょう。このときに重要なのは「具体的なアクションプラン」を立てることです。
たとえば、「利用者の顔と名前を全員覚える」という目標を立てたら、「話しかけるときに必ず名前を呼ぶ」「毎日全利用者と会話する」など、実行できる内容にしましょう。
【STEP3】目標達成の期限を決める
目標を達成するためには期限の設定が必須です。期限を設けることで、モチベーションを持続しやすくなります。2~3年先の中長期の目標の場合は、数カ月単位で期間を刻み、その度に進捗状況を確認すると良いでしょう。
【STEP4】目標達成のために行動する
目標を達成するための行動内容と期限が決まったら、あとは行動するのみです。目標は紙に書くなどして、常に視界に入る場所に置くことで、毎日意識した行動をしやすくなります。
【STEP5】達成状況を評価する
設定した期限になったら、目標の達成状況の振り返りをします。「良かったこと」「うまくいかなかったこと」「今後やること」を言語化しましょう。うまくいかなかったことについてはその理由を明確にし、行動の改善をすることで目標に近づきやすくなります。
個人目標が思いつかないときはどうする?
どうしても個人目標が思いつかないときは、以下の4つを試してみてください。
- 悩みごとを言語化する
- 上司に相談する
- ロールモデルを探す
- キャリアプランを立てる
悩みごとを言語化する
個人目標のヒントは、日々の悩みごとからも見つかります。例えば、「腰が痛い」というお悩みは、正しい姿勢で介助できていなかったり、介護職員たちとの連携不足から休憩が取れなかったりすることが原因かもしれません。悩みの原因となっている部分は、改善すべき課題として、個人目標になりえます。
上司に相談する
自分で考えるだけではめざす目標が見えない場合、上司に相談してみましょう。客観的視点から、あなたの弱みを補うための課題をもらえるかもしれません。また、施設のビジョンやチームで達成すべきことを共有してもらうことで、自分に与えられた役割が見えてきます。
ロールモデルを探す
「こんな介護士になりたい」と思うような上司や先輩が身近にいれば、ロールモデルに設定するのもおすすめです。現在の自分とのギャップを把握することで、どんなスキルを身につければ良いのか、どんな心持ちで仕事に取り組むべきかの目標が見えてきます。
キャリアプランを立てる
現在、業務上における課題が見えない場合は、数年先を見据えてキャリアプランを立ててみましょう。例えば「5年後にケアマネージャーになる」と決めたら、期限までに資格を取得することが必要となります。将来像をイメージしながら、数カ月単位に分けて目標設定をし、その都度進捗状況を確認しながら、めざすゴールに向けて進みましょう。
介護職の個人目標の具体例
個人目標の立て方はわかっても、具体的にどんな目標を設定すれば良いか悩む方は多いかもしれません。ここからは、新人・中堅・ベテランのフェーズに分けて、個人目標の具体例を紹介します。
新人介護士の個人目標例(1~3年目)
介護職業界に入って1〜3年目は、基本的なスキルや知識を習得する時期です。現場の流れを理解し、利用者さんの安全を守りながら、必要とされる介助ができるようにしましょう。
【個人目標の具体例】
- 1カ月以内に、利用者全員の名前と顔を覚える
- 3カ月以内に、食事介助・入浴介助・排せつ介助が一人でできるようになる
- 日勤・夜勤の勤務交代のタイミングで、職員に利用者の情報を正確に伝える
中堅介護士の個人目標例(4~9年目)
4~9年目の中堅の介護職員は、施設全体の動きを考えたり、後輩介護職員を指導したりする役割を担います。さらなるスキルアップするための目標を立てましょう。
【個人目標の具体例】
- 月に一回、レクリエーションを企画して実施する
- 〇月までに人材育成のマニュアルを作成し、安全と効率性に配慮した業務を行えるように指導する
- 利用者・家族・介護職員の情報から総合的に判断し、関係各所に的確に伝える
ベテラン介護士の個人目標例(10年目~)
10年以上の経歴を持つベテランは、現場のリーダーとして活躍するだけでなく、職員全体をまとめる管理者としての役割も求められます。業務効率化や多職種連携のほか、人材育成などマネジメントに関わることを目標設定にするのも良いでしょう。
【個人目標の具体例】
- 事故や感染症を防ぐため、事例を100件リサーチしてマニュアルを作成し、発生率を0%にする
- 職員のメンタルストレスを減らすため、毎月一度、話し合いの機会を作る
- 業務の効率化を行い、3カ月以内に残業時間を30%削減する
まとめ
個人目標を設定することは、やる気アップ・効率的なスキルの習得・キャリアアップの道筋立てにつながるため、大きなメリットがあります。新人・中堅・ベテランの各フェーズで課題は異なりますので、自身がめざす理想の姿を叶えられるような目標を設定してみてください。
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