お役立ちコラム
ケアマネージャーとは?仕事内容をわかりやすく簡単に説明!
介護職員からのステップアップとして、ケアマネージャーは人気の職種です。現場で活躍し続けたい方は、資格を取得することで、業務の幅が広がり給料アップも見込めます。
この記事では、ケアマネージャーとはどんな仕事なのかをわかりやすく簡単に説明します。
ケアマネージャーとは
ケアマネージャー(介護支援専門員)とは、介護を必要とする方が、介護サービス(訪問介護やデイサービスなど)を受けられるようにサポートする専門職です。
介護保険制度にもとづいた介護サービスは、実際に受けるまでに様々な手続きが必要となります。利用者や家族の相談役となり、抱えている課題を分析し、必要な支援を受けられるようにマネジメントすることがミッションです。
具体的には、ケアプランと呼ばれる計画書の作成、介護サービス事業者との調整を行います。要介護者や要支援者の人が自立した生活を送るために、援助に関する技術と知識を有する介護のプロフェッショナルです。
ケアマネージャー資格取得の流れ
ケアマネージャーになるには資格取得が必須です。業務ができるようになるまでの流れは下記の通りです。
- 試験申し込み書類を提出する(毎年5~7月)
- 介護支援専門員実務研修受講試験に合格する(毎年10月)
- 介護支援専門員実務研修を修了する
- 都道府県へ登録する
- 介護支援専門員証が交付される
資格試験の受験条件
まずは介護支援専門員実務研修受講試験に合格することが必須です。受験する条件として、以下のいずれかを満たす必要があります。
- 規定の国家資格※1にもとづく業務経験5年以上
- 施設における相談援助業務※2の経験5年以上
※1規定の国家資格
医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、介護福祉士、視能訓練士、義肢装具士、歯科衛生士、言語聴覚士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、栄養士、管理栄養士、精神保健福祉士
※2相談援助業務
生活相談員、支援相談員、相談支援専門員、主任相談支援員
試験の概要
資格試験は、全国の都道府県にて毎年10月に実施されます。申し込み書類の提出期間は5~7月です。12月に合否の通知が届きます。
令和5年の合格率は21%でした。受験年によって合格率は異なりますが、ここ数年の合格率は20%程度となっています。
参照:第26回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況について
試験合格後の手続き
ケアマネージャーの試験に合格したら、「介護支援専門員実務研修」を受講します。自宅に郵送で受講案内が届きますので、申し込み書類を送りましょう。
介護支援専門員実務研修のカリキュラムは87時間あります。都道府県によって開催日程は異なりますが、いずれも数カ月に渡って研修を受けることになります。研修費とテキスト代の目安は6万円程度です(都道府県によって費用は異なります)。
研修後、都道府県に介護支援専門員としての登録申請を行います。そして1~2ヶ月程度で「介護支援専門員証」が交付され、晴れてケアマネージャーとして働くことができるようになります。
ケアマネージャーの仕事内容
ケアマネージャーの仕事内容は、大きく分けて以下の7つです。
- ケアプランの作成
- サービス事業者との調整
- 利用者・家族からの相談受付
- 要介護認定に関する業務
- 入退院や施設入所の支援
- 介護サービス費用の管理
- モニタリング
ケアプランの作成
ケアプランとは、どのように介護サービスを利用するかをまとめた計画書です。利用者の基本情報やニーズ、目指す目標、援助内容、介護サービスのスケジュールなどを記載します。
ケアプランは目的によって3種類に分けられます。
- 居宅サービス計画書(在宅介護でのケアが目的)
- 施設サービス計画書(施設への入所が目的)
- 介護予防サービス計画書(要介護状態になるのを防ぐ目的)
介護サービス事業者との調整
介護サービスを必要とする利用者に、介護サービス事業者の情報を伝えます。利用者の代わりに訪問介護や通所介護などの事業所を検索するほか、契約条件の確認や日程調整など、介護サービスを受けるまでのサポートを行います。
利用者の状況把握・相談受付
ケアマネージャーは相談のプロでもあります。利用者や家族のニーズを聞き、抱える課題を把握して解決策を提案し、サービス事業者に情報を伝える役割を果たします。
利用者の介護度に合わせて1~3カ月に一度、自宅を訪問し、「利用者が満足しているか」「ケアプランの目標は達成できているか」「他に必要なサービスはないか」などを確認して記録します。この情報はサービス事業者にも提供し、より良い援助ができるようにします。
要介護認定に関する業務
介護保険制度を利用して在宅介護や施設入所などのサービスを受けるには、市町村の窓口に申請して要介護認定される必要があります。ケアマネージャーは、その申請の代行をすることも仕事の一つです。
入退院や施設入所の支援
医療との連携も、ケアマネージャーの大切な役割です。医療機関と協力して、入退院や退院後の介護サービスを調整します。また、利用者が施設入所を希望する場合には、特別養護老人ホームなど介護施設への入所も支援します。
介護サービス費用の管理
ケアマネージャーの仕事の幅は広く、サービス利用者のフォローだけでなく、介護サービス事業者へ介護給付が適切に支払われるように給付管理を行います。ケアマネジャーが作成した給付管理票をもとに、国民健康保険団体連合会が審査し、審査の結果が適正であれば、介護サービス事業者へ介護給付が支払われる仕組みです。
モニタリング
サービス提供開始後、定期的に利用者を訪問・面談し、適切にサービスが提供されているかを評価することも、ケアマネージャーの役割です。モニタリングの目的は、サービスの変更や改善を図ることです。訪問頻度は、法令で毎月1回と定められており、評価の結果次第でケアプランを見直します。
ケアマネージャーの平均年収
常勤ケアマネージャーの平均月給は36万2,700円です(※介護職員等ベースアップ等支援加算を取得している事業所)。
平均賞与は50万円(事業規模10~99人)です。
平均年収は36万2,700円×12(カ月分)+50万円=485万2,400円になります。
参照:厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(P194)」
参照:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」
ケアマネージャーに向いている人の特徴
ケアマネージャーに向いている人は、以下のような特徴があります。
- コミュニケーション能力が高い人
- 相手に寄り添って傾聴できる人
- 的確な質問ができる人
- 臨機応変な対応ができる人
- スケジュール管理が得意な人
ケアマネージャーの重要な仕事として、利用者やその家族に寄り添ってヒアリングし、課題を把握することがあります。「コミュニケーション力」「傾聴力」「質問力」が円滑な業務のカギとなるでしょう。
また、ケアマネージャーはケアプランの作成や見直しと並行して、サービス担当者会議や申請の補助など、多岐に渡る業務をこなします。その際に「臨機応変な対応」や「スケジュール管理」ができることで、スムーズに仕事を進めることができます。
ケアマネージャーが働く場所
ケアマネージャーは活躍する場所が多岐に渡ります。
- 居宅介護支援事業者
- 介護老人福祉施設
- 介護老人保健施設
- 特別養護老人ホーム
- 介護療養型医療施設
- グループホーム
- 有料老人ホーム
- 地域包括支援センター など
自宅で介護を受ける利用者を支える「居宅ケアマネージャー」のほか、介護施設で働く「施設ケアマネージャー」という選択肢もあります。
職種は同じケアマネージャーですが、担当する利用者の件数、ケアプランの方向性、仕事内容が異なります。自分がどんなスタイルで働きたいかイメージしてから、働く場所を選ぶと良いでしょう。
まとめ
ケアマネージャーとは、介護を必要とする人にとって、なくてはならない存在です。利用者やその家族に寄り添い、自立した生活を送るための手助けをするミッションはやりがいであふれています。
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